レモネのきみ

きみ(IF)の話を延々とする、全部嘘

自分がだめに思えて胸にナイフを突き立ててしまいたい

ぼくが若く死んだら、サテンに包んでバラのベッドに寝かせてほしい。

 

きみの言うことはわかるよ。ぼくはちょっと感情的になってぴりぴりしているみたいだ。普段ほとんど食べないスナック菓子もあっという間に空にして、枕に染みていくのも構わず濡れた髪を押し付けている。今日も嘘をついた、自分がだめに思えて胸にナイフを突き立ててしまいたい。

 

夜明けに川に沈めて、ラブソングの歌詞で見送ってほしい。

 

こんなに惑うなんて思っていなかった。きみにふつうの人生を見せたかっただけなんだ。何よりも大切なきみに安定した豊かな生活を見せて、安心させたかっただけなんだ。今、正反対の場所にいるけれど。

 

ぼくはもう十分生きたよ。

 

どうして泣いているんだろう。たぶん死にたくないからだ。きみに肩の力を抜いてほしかった。ぼくの姿を、ゆったりした気持ちで見つめてほしかった。心配して身を削るような思いを味わせたくなかった。全部できなかった。全部これっぽっちも叶わなかった。ぼくが間違えたせいだ。

 

大丈夫だなんて思えるはずなかったんだ。ぼくは無能で、努力もしないくせに大きなことだけは簡単に言える、大嘘つきだ。だから誰よりも早くぼくは死んでしまおう。きみを幸せにできなくてすまなかった。きみにだけは嘘つきと思われたくなかったけれど、もうぼくにはきみの罵声を受け止めることしかできないみたいだ。心の底から蔑んでほしい。すまないと思う。

 

きみは一番すてきな服を着てくれ、ぼくは真珠で着飾るから。こんなの初めてだ。