レモネのきみ

きみ(IF)の話を延々とする、全部嘘

何年も使っている傘をついにどこかに忘れてきてしまった

自傷行為を我慢して、たぶん何日も経っていないんだろうな。毎日そのことを考えているから、思い切ってやってしまったほうがいいんじゃないかと思えてきた。あと一ヶ月くらいで果たして強くなれるだろうか。

 

もっとも、待つのは二週間くらいだろう。何にもならなくても平気でいられるかって、きっと期待を裏切られれば死んでしまいたくなるのは目に見えている。どうかぼくにトロフィーを与えてほしい。本当に叶うのならドレスを着て受け取りに行くから。

 

自傷したら痛いはずだけど、しなくたってどちらにせよ痛いんだよなあ。夜がぐんぐん加速していく感じに全然慣れない。数分前までまだ窓の外は明るかったはずなのに。開いたパソコンはいつの間にかスリープしているし、ぼくだけが置いていかれている気分だ。

 

しっかりと防水加工したレインウェアで、雨粒なんてないのと同じくらいの勢いで自転車を漕ぎたい。じっとり重くなったスラックスは籠に放り込んだ。今日は雨に濡れたし、汗をかいたし、髪の毛もぐちゃぐちゃだ。何年も使っている傘をついにどこかに忘れてきてしまった。頭は熱いのに足は冷たい。きみは薬のタイミングだけは間違えない。ぼくの自傷もきちんと止める。そのかわりぼくは服を着ないでエアコンの風にあたっている。お腹を壊すんじゃないかときみは心配する。全身に鳥肌がたってもぼくはエアコンの下から動かない。