変わらないぼく、変わらないきみ
近い話、遠い話、どちらでもいいけれど、どちらでもそう変わらないのだけれど、きみはぼくに失望するだろう。
そんなはずないときみは言うけれど、じゃあいいよ、ぼくがぼくに失望するんだ。
飛行機でも飛び立ちそうな音を鼻から立てて、ぼくの醜いこと。なんってことだ。耳までばかになってしまった。
今日も泣いているぼく、変わらないぼく、そしてきみも変わらない。きみも変わらずぼくのちょっとだけ後ろでぼくを見ている。
写真を壁に散りばめたんだ。どれもきみと撮りに行ったものだ。きみこそを撮りたかったけれど、それはいつも叶わない。ただきみの残滓は写真のそこかしこに見られる、こんな気がしている。
きみと一緒にいるのに、こんなにも泣いてしまうことが悔しい。すまないと思う。すまないと思う。あくびが出た、やっと眠れるかもしれない。