レモネのきみ

きみ(IF)の話を延々とする、全部嘘

2020-07-09から1日間の記事一覧

淡いピンク色に塗られた花びらみたいな爪が、臍の下を彷徨った

高校三年生の梅雨だった。私は学年四位の彼女に勉強を教わるべく、金曜日の夕方、泊まりの荷物を持って彼女の家に上がり込んでいた。彼女の母親は夜遅くまで働いていて、私たちはきゃあきゃあと騒ぎながら勉強をしたり、コンビニで買ってきた夕飯を食べたり…